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322種類 [日本酒]

さる10月21日に伏見桃山にある蔵元で開催された
“酒サムライ”きき酒会にいってまいりました。

前回書いたブログの内容があまりにも硬すぎると再び家内から駄目ダシをされました。
今回はしっかりと使える写真を撮るように支持を受け、
デジカメを持参していたのですが、結局写したのは上の写真と、
ピンぼけしていたもう一枚だけでした。
お題にもあげていたように、今回の出品酒は全部で322種類、
数も大変なのですが、仕事の合間を縫っての参加なので時間との戦いもあり、
吐器代わりの紙コップと猪口を片手に、ひたすら「含む」と「吐く」の繰り返しでした。

朝はいつもより早めに店を開けた後、午前10時くらいに家を出て、
阪神電車、地下鉄、京阪電車を乗り継ぎ、会場のある伏見桃山駅には
11時過ぎに到着、一路会場へと向かいました。
今回のこの“酒サムライ”きき酒会には、参加酒が322種類で、
純米タイプ225種類、本醸造酒タイプ70種類、特殊タイプ27種類を
三会場に分けて利くスタイルで、加えてブラインドではありません。
学生時代に一度だけ訪ねたことのある伏見界隈ですが、
何年かぶりの今回の訪問では右も左も分からず、最初に辿り着いたのが、
本醸造酒タイプの会場でした。
月桂冠さんの持つ建物で、レストランの一部を間借りしてお酒が並べられていました。

この本醸造酒タイプは、更に幾つかに区分けされていて、
大吟醸酒、吟醸酒、特別本醸造酒、本醸造酒の4タイプ72種類。
大きめの紙コップを持参して行っていたのは正解で、
吐器は沢山用意されてはいたのですが、いちいち数歩移動しなければならないので、
ひとまず紙コップに吐き出し、幾らか溜まった所で、流しにいきました。
一応、全部を利きたかったこともあり、今回は立ち香は少ししか嗅がず、
主に口に含んだ時のものだけ、含み香だけで味をみていきました。
印象に残ったののはというと、「ええ!」と言われそうな程ありきたりなんです。
「越乃寒梅の別選」と「雪中梅の本醸造」というなんとまぁ、
ネームで選んだと言われそうな評価なんです。
香りが強すぎるものがあったりはしたのですが、総じて、穏やかめの吟醸香があり、
その中でも、含み香が抜群に良かったのが上に挙げた二つです。
上品な甘みがあり、液体が舌の上を滑っていく時に滑らかさと味の広がりのバランスは
群を抜いて良く、余韻の端正な感じも切れではないのですが、後味の良さが印象的です。
別に斜めに構えて、ブランド酒を批判していたわけではないのですが、
こうして飲み比べてみると、インパクトは強くはないのですが、
レベルの高さが違う二つのお酒でした。
ちなみに、最悪だったのが、オークを使って熟成させているものでした。
もともと、一部を除き樫樽貯蔵の焼酎には否定的なのですが、清酒に使うと更に駄目です。
試みとしては色々やっていけばいいのでしょうが、現状では
「純和風の朝食、“焼き魚、お味噌汁、香の物”に添えられた
白ご飯が“バターライス”の取り合わせ」のようで、どうあっても絶えられません。
(私自身はバターライスが決して嫌いなわけではありません。
あくまで組み合わせが問題なのです)

次の会場は特殊タイプの27種類です。
乳酸系飲料のような活性タイプや、古酒等がありました。
この辺りのお酒は評価が難しいですね。
いうなれば、その一風変わった個性を評価するものなので、
飛距離を競う鳥人間コンテストにおける「仮装部門」みたいな感じで、
楽しいけど、直ぐに自分でもう一度飲みたくなるようなものではありません。
一種類「貴醸酒」と呼ばれるものが出ていて、これはなかなか良かったです。
仕込みの際に水ではなく一旦出来上がったお酒を仕込みの際に使います。
エキス分の高いかなり粘性のあるお酒となっています。
後、古酒になったものは、そのカラメル色から来る先入観からか、
甘い物の方が口の中で落ち着きます。
辛口に仕上げたものは、何だか古酒の魅力が半減な気分にさせられます。

そして、最後の戦い純米酒部門の会場へ。

まずもって、今更ながらなんですが、今までで飲んだお酒の数があまりにも
少ない自分であるなぁというのが、第一です。
出品酒のうちで、過去一度でも飲んでいるものは多分2割にも満たないと思います。
別のでもいいからその蔵のお酒を飲んだことがあるものでも、
恐らく半分と少しぐらいだと思います。
まずは、その反省材料を今後の糧とはしたいと思います。
さてさて、この純米部門には「純米大吟醸」「純米吟醸」「特別純米」「純米」
それと「生もと」「山廃」系に区分けがなされていました。
価格では950円から7350円の幅ですから、単純に比較はできません。
ただ、ここでも印象に残ったものを二つあげておきます。
「黒松白鹿豪華千年寿」と「天狗舞山廃純米吟醸酒」です、
またまた、おいおいと言われそうですね。
白鹿は多分みなさんご存知の、灘でパック酒も作る大手のメーカーです。
ただし、こちらの商品は手造りとなっています。
最近私自身が灘の大手のメーカーを再評価しようというやや依怙贔屓な面が
出たかもしれませんが、気品があり、飲み飽きしそうにない吟醸香を持ち合わせます。
成金趣味的な着飾りではなく、地方の昔から資産家の名家にあるような派手ではない、
上手く言えませんが、まるで時代錯誤の乙女のような美しさを持ち得ています。
もう一つは、山廃仕込みで有名な蔵元ですが、
過去に飲んだものはやや熟香が気になるものが多く、また山廃特有の酸も
こはく酸系のごくみの様な旨味の強い感じで、あまりいい記憶がありませんでした。
ところが、今回はかなりの好印象です。
まず立ち香は微かに新酒のようなフレッシュな吟醸香があり、
更に口に含むと、乳酸系の爽やかな酸がひろがるではありませんか。
甘みをしっかりと感じるのですが、すっと後味よく酸味と入れ替わりながら、
余韻が長く、されどくどさは無く、スーッを糸を引くように消えていってくれます。
美味なとは正にこのお酒のことで、おそらくその日の一本はこれを選んでしまいます。
その後およそ一時間かけて225種類の純米部門も最後まで完走しました。
以外だったのは、生系のものは評価の面で得するのと思っていたのですが、
何本かあった生酒は、麹香にくどい感じがして逆に駄目でした。

こんな感じの酒サムライでしたが、その後は、伏見界隈をぶらりなんてしたい気持ちを
後ろ髪引かれつつ、仕事に戻るために家路に着きました。
次回の梅の宿の蔵開きではしっかり楽しげな様子を報告できるようにしますね。
最後にピンぼけのもう一枚をのせておきます。










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コメント 16

ふぐたろう

それだけの種類をきき酒するのも大変ですね。
印象に残ったのがありきたりな銘柄ということですが、
それだけのことがあるから「ありきたり」といわれるほど
支持・評価されてるんでしょうね。
by ふぐたろう (2006-10-29 22:06) 

miho-rin

きき酒って 実は大変なんですね! 
ゆっくり自分のペースで飲むのが一番なのでしょう♪
オークで熟成させるのは 
お酒よりも ウィスキーの方があうような気がします
これだけの種類をきき酒して 
二日酔いになんかなりませんでしたか(≧▽≦)
by miho-rin (2006-10-29 23:31) 

miumiu

やはりどの道も仕事となると大変なのですね。
ゆっくりじっくり味わって・・・なんて悠長な事は言っていられない。限られた時間の中でまるで戦いですね。

オーク樽の日本酒ですか!?
色んな事を試す杜氏がおられるものですね。
by miumiu (2006-10-30 11:12) 

つーたん

ふぐたろう様、毎度でございます。
もう少し規模の大きなものになると更に数が増えるので、
かなり大変になります。
仕事が休みで、オフの日に開催されているものならお気楽なのですが、
やはり店の様子が気になりながらなので、リラックスはできません。
今回は出品酒の基準も曖昧なので、単純な比較はできないのですが、
やはり過去の評価にもそれなりの意味があるものですね。
ナイスを有り難うございます。
by つーたん (2006-10-30 15:09) 

つーたん

みほ様、いらっしゃいませ!
好きでやっているので、つらくはないのですが、
仕事の途中に抜けての参加なので、どっぷりと楽しむことはできません。
オークの使用も、試みとしては面白いのですが、
やはり“?”な感じです。
ナイスを有り難うございました。
by つーたん (2006-10-30 15:11) 

つーたん

miumiu様、ようこそいらっしゃいまし。
時間さえゆっくりとれる時であれば、好きなお酒のことですので、
全然大変ではないのですが、やはり楽しんでだけやるわけにはいきません。
オークは、古樽を使うとか、全麹の味の濃いお酒に使うとか、
もっとプランをしっかり立てて望むべきでしょうね。
チャレンジ精神は否定したくはないですが、ご利用は計画的にです。
ナイスを有り難うございます。
by つーたん (2006-10-30 15:15) 

delphy

舌マヒしそうですね。
アルコールで焼けなかったですか?
越の寒梅も雪中梅も、確かに美味しいですよね。
その昔、焼鳥屋さんで、1合1200円で呑んだ覚えがあります。
最近はずいぶんと値段もこなれてきたし、名前におごらずしっかりと
酒造りをされているのでしょうね。

貴醸酒は、兵庫県姫路市夢前町にある「壷坂酒造」さんのを呑んだこと
があります。
ここは花酵母を使ったお酒を醸したりして、積極的な姿勢を持った酒蔵です。

日本酒として全体の流れは、どんな方向へ行っているのでしょうね。
まだまだ、YK-35の追求なのでしょうか・・・
参加できるのなら行ってみたいな〜
by delphy (2006-10-30 18:49) 

kousuke

凄いですねー!
こんなに飲んだら、最後の方は全然舌が利かなくなっちゃいそう!(^-^)
まだビールくらいしか利き飲みできないので、早く色んなお酒を習得して
いきたいもんです!(^^;
by kousuke (2006-10-31 00:57) 

つーたん

delphy様、いらっしゃいませ。
口に含む量も少なめで、口腔に滞留させるのも数秒で直ぐに吐き出します。
ヘヴィなワインの試飲会の様に、
口の中がタンニンでギトギトになることはありません。
越乃寒梅も雪中梅も自分の好みのお酒ではないのですが、
洗練度が格段に違います。
お酒のコンセプトもしっかりと伝わって来ます。
生と聞けば生ばかりに、山廃と誰かが言えば山廃へと、
右に左にとぶれたりしないお酒造りへの姿勢が見えますね。
鑑評会のYK35への偏った流れは是正されつつあります。
山田錦の使用の有無で区分したり、香りの成分で区分けしたりと、
業界でもより地酒の意味の問い直しは行われています。
少しづつですが、清酒の有り様もかわってくることでしょう。
それと、鑑評会は誰でも参加できるものが結構ありますよ。
有名なのは広島の酒祭りですが、
11月10日には近畿のお酒の鑑評会が大阪の国税局であります。
多分、普通の人でも参加できるはずですが平日ですので、
delphyさんはしんどいでしょうね。
今度週末にあるものをお誘いするようにしますね。
ナイスを有り難うございます。
by つーたん (2006-10-31 19:59) 

つーたん

kousuke様、いらっしゃいまし。
ちゃんと一つ一つ同じ作業をしますが、
だんだん惰性の部分もでてくるので、途中で集中力が切れそうになります。
そんな時は、試飲会がある日は朝から食事を抜いているので、
終わった後に食べるものに思いを馳せ、エネルギーを再注入です。
基本的には香りを中心の評価になるので、
ある意味舌にはあまり緊張を働かせません。
なので、それほどまで口は疲れませんよ。
ナイスを有り難うございました。
by つーたん (2006-10-31 20:21) 

私は、きき酒はできないわぁ・・
一口目が「旨い!」で、その後は、味がマヒ(笑)
尊敬しまする・・
by (2006-10-31 20:31) 

takako

>紙コップに一度吐き含み香だけ・・・
そのような利き酒の仕方もあるんですね。
もったいないからと、全部ごっくんしてしまう私でした(苦笑)
322種類揃うってのが圧巻ですね。
今月半ばに大阪行く予定があります。(まだ確定ではありませんが)
決まったらつーたんさんのお店に真っ先に伺うつもりでーす♪
by takako (2006-11-02 17:06) 

つーたん

sea様、いらっしゃいませ。
大変そうなこと書いてはいますが、
基本的に好きなお酒のことなので、全然平気なのです。
ある程度自分の好みで評価はするのですが、
別の人と共感できる客観的な評価基準を持っている方が、
よりお酒の世界が楽しくなります。
だって、美味しいものは分かち合えた方がいいですものね。
ナイスを有り難うございます。
by つーたん (2006-11-03 09:40) 

つーたん

takako様、いらっしゃいませ。
利き酒は飲んでしまう時もあるのですが、
最近では特に飲酒運転等も厳しくなっていますので、
なるべく吐き出すようにはしています。
それと、来阪予定が決まりそうなのですね!
店はごく普通の酒屋なので、お見せする程のものではありませんが、
もちろんウエルカムでお待ちしておりますよ。
日程が決まり次第連絡をくださいね。
一緒にお酒でも飲みましょう。
ナイスも有り難うございました。
by つーたん (2006-11-04 19:54) 

みるく

こんばんわ。先日は私のブログにご訪問いただき、ありがとうございました。
この会場となっている伏見桃山の近所に住んでおります(笑)
習い事の関係上、毎週のようにこの近辺をウロウロしており、蔵元が多いのも存知あげてはいたものの、このような会があるとは!
「利く」ほどの舌を持ち合わせておりませんので、初心者にも飲みやすい銘柄等ありましたらお教えください♪
by みるく (2006-11-07 01:06) 

つーたん

みるく様、ようこそいらっしゃいませ。
何と伏見にお住みとは羨ましいですね。
美味しいお酒と水はあるし、淀の競馬場もすぐですしね。
お酒の蔵元は色々お得なイベントをよく開催していますよ。
蔵開き等では振る舞い酒がなされえたりしていますし、
ぜひチェックしてみてくださいね。
今後ともよろしくお願いしますね。
ナイスを有り難うございました。
by つーたん (2006-11-07 19:55) 

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